ご挨拶

「野生生物と交通」研究発表会は、個々に扱われがちな「野生生物」と「交通」に関する知識の情報交換の場として、2002年より開催しております。第21回目となる今回は、2022年2月18日に開催させていただく運びとなりました。

自動車、鉄道、飛行機、船舶等の交通機関は技術的な進歩を続け、人や物の大量・高速輸送も拡大しています。このような交通技術の発展は、野生動物と人間活動との接触機会を増やし、結果として様々な影響が顕著化しています。

エゾシカと自動車、鳥類と飛行機の衝突事故などはその例であり、野生生物保護と交通安全両面への課題になっています。また、外来生物による生態系への影響が懸念され、緑化活動においても極力自生種を導入することなどが求められています。

さらに、2019年末から全世界的に拡大を見せた新型コロナウィルスの感染拡大は、社会の枠組みや経済活動に大きな影響を及ぼし続けています。人間活動の減少により、野生生物の行動範囲が拡大する現象も見られ、今後の野生生物と人間の関わりに関する新たな知見が求められています。

野生生物と交通に関わる諸問題は、異分野間にまたがる学際的な研究テーマでありながら、その情報交換の機会が極めて少ないのが現状です。貴重なこの機会に、多くの方々からご参加いただき、活発な情報交換の場としてご活用下さいますようお願い申し上げます。

一般社団法人北海道開発技術センター 理事長 山口登美男