第22回(2023) 開催報告

第22回「野生生物と交通」研究発表会
開催報告

開催概要

第22回「野生生物と交通」研究発表会は、3年ぶりの現地開催にて、2023年3月3日に開催されました。
第22回の研究発表会では、北海道環境生活部ヒグマ対策室の武田忠義氏による特別講演「北海道ヒグマ管理計画と諸課題への対応について」に始まり、「心理的対策」「ロードキル」「保全」の3分科会が開かれ、計10編の研究発表が行われました。パネル展示では6団体が展示発表を行いました。
また、研究発表会後には3年ぶりとなる懇親会も開催され、互いに親交を深める場となりました。

特別講演

第22回「野生生物と交通」研究発表会では、特別講演として北海道環境生活部ヒグマ対策室の武田忠義氏をお招きし、「北海道ヒグマ管理計画と諸課題への対応について」と題して、大変貴重なお話をいただきました。

(講演内容については、「dec monthly No.451」に一部抜粋され掲載されています。)

北海道ヒグマ管理計画と諸課題への対応について

武田 忠義(北海道環境生活部 ヒグマ対策室)

分科会

※講演論文集ご購入についてのお問い合わせは、下記まで直接お問い合わせくださいますようお願い申し上げます。

◆お問い合わせ先◆
「エコ・ネットワーク」 TEL:011-737-7841 FAX:011-737-9606 HP: http://econetwork.jpn.org

第1分科会 心理的対策

座長:簗瀬 知史(東日本高速道路株式会社 新潟支社)
時刻 タイトル 著者名 発表者
13:00 ~ 13:20 中型哺乳類3種に対する
木酢液の効果
  • 渡邊裕介(帯広畜産大学)
  • 浅利裕伸(帯広畜産大学)
  • 貝塚淳(株式会社 長大)
  • 石川博規(株式会社 長大)
浅利 裕伸 氏
13:20 ~ 13:40 獣害対策用高周波、
低周波発生装置の効果について
  • 辻維周(岡山理科大学教育推進機構)
  • 轟秀明(有限会社 T.M.works)
  • 松倉拓郎(株式会社 マツクラ)
辻 維周 氏
13:40 ~ 14:00 『マリン・サポニン』
鳥獣害対策忌避剤の応用
-シカへの検証報告-
  • 矢満田晃靖(ハーテック株式会社)
  • 石﨑啓一(ハーテック株式会社)
矢満田 晃靖 氏

第2分科会 ロードキル

座長:松本 一城(国土交通省北海道開発局)
時刻 タイトル 著者名 発表者
14:20 ~ 14:40 最近のエゾシカの
交通事故の発生傾向を探る
  • 佐藤真人(一般社団法人 北海道開発技術センター)
  • 鹿野たか嶺(一般社団法人 北海道開発技術センター)
  • 佐藤金八(一般社団法人 北海道開発技術センター)
  • 野呂美紗子(元 一般社団法人 北海道開発技術センター)
佐藤 真人 氏
14:40 ~ 15:00 高速道路における
動物侵入対策の強化
  • 増倉秀一(中日本高速道路株式会社)
  • 小嶋智博(中日本高速道路株式会社)
  • 加藤一彦(中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京株式会社)
  • 福田聖一(中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京株式会社)
増倉 秀一 氏
15:00 ~ 15:20 ロードキル対策としての
除草による視認性向上
  • 鹿野たか嶺(一般社団法人 北海道開発技術センター)
  • 佐藤真人(一般社団法人 北海道開発技術センター)
  • 草間祥吾(北海道開発局 帯広開発建設部)
鹿野 たか嶺 氏
15:20 ~ 15:40 ロードキルの防止及び
抑制対策に関する一考察
  • 原文宏(一般社団法人 北海道開発技術センター)
原 文宏 氏

第3分科会 保全

座長:阿部 正明(一般社団法人北海道開発技術センター)
時刻 タイトル 著者名 発表者
16:00 ~ 16:20 苫小牧植苗民有林における
ヒグマの移動経路確保(予報)
林業とヒグマの共存にむけて
  • 柳川久(帯広畜産大学)
  • 吉田俊介(有限会社 ノーザンレーシング)
  • 渡辺晋二(住友林業株式会社 森林・緑化研究センター)
  • 浅野浩史(株式会社 地域環境計画 北海道支社)
  • 藤井朝子(株式会社 地域環境計画 北海道支社)
  • 粂井詩帆(帯広畜産大学)
  • 塩路聖香(帯広畜産大学)
柳川 久 氏
16:20 ~ 16:40 酪農学園大学野生動物医学センターが関わったロードキル事案等の総括
-拠点施設閉鎖を機に回顧する
  • 浅川満彦(酪農学園大学 獣医学群 獣医学類 感染・病理学分野 医動物学ユニット/野生動物医学センター)
  • 尾針由真(酪農学園大学 獣医学群 獣医学類 感染・病理学分野 医動物学ユニット/野生動物医学センター)
浅川 満彦 氏
16:40 ~ 17:00 道道きたひろしま総合運動公園線
整備における環境保全対策事例
  • 島豊(北海道空知総合振興局 札幌建設管理部)
  • 永岡孝康(北海道空知総合振興局 札幌建設管理部)
  • 中島康子(日本データーサービス株式会社)
  • 地代所宜史(株式会社 シー・イー・サービス)
  • 小澤良之(株式会社 開発調査研究所)
永岡 孝康 氏

パネル展示

ロードキル対策や野生生物管理に関する取り組み、製品の紹介を中心に、全国から6団体が参加しました。パネルは会場の後方に展示され、特別講演終了後のPRタイムでは、各出展担当者がリレー式に展示内容を紹介しました。

展示名 出展団体名 展示内容
WAMC活動記録 WAMC
IoT自動撮影カメラとAI搭載クラウド 株式会社ハイク

エゾシカ衝突事故防止に向けた注意喚起活動
「ぶつ鹿(か)らない壁新聞」の紹介
北海道開発局
稚内開発建設部

害獣侵入防止装置「わたれません」 株式会社赤城商会

鉄道車両用車載型 鹿忌避音自動吹鳴装置 公益財団法人
鉄道総合技術研究所
人間科学研究部快適性工学
研究室

秀逸な道の紹介 一般社団法人
シーニックバイウェイ
支援センター

懇親会

研究発表会閉会後には、札幌コンベンションセンター内の「レストラン SORA」にて、懇親会が開催されました。3年ぶりの開催となった懇親会には多数の方が参加され、エゾシカ肉を使用した料理などを楽しみながら、あらためて親交を深めるとともに、活発な意見交換や研究談義を交わされ、いつも以上の盛り上がりとなりました。